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EPAとDHAの違いは?オメガ3脂肪酸ってなに?

EPAとDHA、どちらも魚に含まれる体によい影響を与える油。と思われている方が多いのではないでしょうか。 大まかにいえばそれも正解で、どちらも人の体によい影響を与えるオメガ3脂肪酸という脂肪酸の一種です。 この記事ではEPAとDHAの違いやオメガ3脂肪酸についてご紹介していきたいと思います。

▼EPAとは

EPAは人の体内でつくられない必須脂肪酸の一つで、エイコサペンタ塩酸のことです。 EPAは1960年代にその働きが発見された脂肪酸で、その働きは血栓予防効果です。 血液をさらさらにして血栓を予防することで、動脈硬化による脳梗塞や心筋梗塞の予防に有効な働きを期待できます。 ほぼ100%の純品が脂質異常症や動脈硬化症の治療薬として使用されています。 メタボリックシンドロームの方や、生活習慣病の方になど、成人におすすめの栄養素といえそうです。

▼DHAとは

一方でDHAもEPAと同じく人の体内でつくられない必須脂肪酸の一つで、ドコサヘキサエン酸のことです。 DHAは1980年代にその働きに注目が集まった脂肪酸で、DHAもEPAと同じく血液さらさら効果もありますがEPAないとほどでは報告されています。 DHAは脳の伝達系統のシナプスの構成成分でもあります。DHAは脳の中でも特に記憶力や学習能力に関与する海馬という場所で働きますので、 認知症の予防や学力アップ、記憶力の向上や維持につながるともいわれています。 またDHAの研究が勧められることになったきっかけは、日本人の子供の学力が他国の子供より高いことに注目が集まったことです。 生まれてから数年の幼少期にDHAをしっかり摂ることで脳の発達は促されますので、幼少期におすすめの栄養素であるといえそうです。

▼オメガ3脂肪酸とは

EPAとDHAはどちらもオメガ3脂肪酸です。オメガ3脂肪酸にはEPA、DHAのほかにナッツ類に含まれるα―リノレン酸があります。 α―リノレン酸も体内に入るとEPAやDHAに変換されて活用される脂肪酸です。これらは体内で作られる量が非常に少なく、食品から摂取する必要のある必須脂肪酸です。 現代の日本人に不足しがちな栄養素の一つでもありますので、しっかり摂取することが大切です。 オメガ3脂肪酸が多く含まれる食品は、サンマ・サバ・アジ・イワシなどの青魚や、アマニ油、えごま油、くるみなどのナッツ類などがあります。 オメガ3脂肪酸を摂ると、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)は上げずに、中性脂肪を下げる働きが期待できますので、 脂質異常症の方には特におすすめですし、動脈硬化の予防効果も期待できます。 そのほかにもオメガ3脂肪酸を摂取することによりインスリン感受性が向上し、糖尿病リスクを下げる効果や、 オメガ3脂肪酸の摂取量が多い人ほど心疾患のリスクが低いという研究結果が報告されています。

▽まとめ

よく混同されることのあるEPAとDHAの違いについて解説させていただきましたがいかがだったでしょうか? EPAは主に血液さらさら効果が期待できるので、成人の方にしっかりと摂っていただきたい栄養素であり、DHAは脳の発達によい影響を与える栄養素であるので、 子供に摂ってもらいたい栄養素であることがおわかりいただけましたでしょうか?また、EPA、DHAなどのオメガ3脂肪酸を摂ることにより、 健康によい影響がたくさん期待できることもお判りいただけたと思います。 現代では、肉食中心の食事となり不足しがちな栄養素の一つとなってしまった、EPAやDHAなどの必須脂肪酸オメガ3脂肪酸ですが、 もともと日本人はしっかりと摂取していた栄養素でもあります。3食の食事で補いきれないものはサプリメントで補うなどしてしっかり摂取していただくことがおすすめされます。